もっと光を浴びて良い存在
マジョレットの日本向けは、2017年頃からテーマ制が導入され、店頭で販売される10車種セットの内、当初はシリーズのメイン5車種、パッケージが異なるサブの5車種と別れていたが、近年ではすべてが1つのシリーズのピックアップ車種としてラインアップされている。
そんな中で、毎回テーマから逸れるにもかかわらず高確率でラインアップされ続けるモデルがいくつか存在する。
その中の1台が、今回紹介するボルボV90である。
初出は「スーパースポーツコレクション2nd」、その後も「ジャーマンコレクション」「イタリアンコレクション」などで登場しているが、テーマに完璧にフィットした車種とはなっておらず、永遠の脇役状態を貫いている。
しかし一つ一つのバリエーションを切り取ると、標準での豊富なカラーリングに加え、プライムモデルやチューンアップスに視野を広げればツーリングカーオマージュ、RVなど特殊カラーも設定されており、その一つ一つが飽きの来ない魅力的なものと言える。
ボディのデフォルメもちょうどよく、V90の持ち味である伸びやかなエステートスタイルはミニカーでも失われていない。
近年のボルボでは定番のテールランプ形状もしっかり再現され、フロントからリアまでスタイリッシュさを保ったプロポーションである。
シャシには細長い台形突起があるが、これはチューンアップスのボディキット取り付け用のガイドと思われる。
細部表現に移る。フロントはライトがクリアパーツ、グリルは塗装やタンポで表現。さらにロアグリルのメッシュもシャシ一体表現されている。
ホイールは多種多様。標準10本スポークからスタイリッシュな5本スポークまで、その仕様の雰囲気に合わせたホイールチョイスを行っている。
リアは、ランプが塗装、ロゴ類がタンポで表現。ナンバー枠を兼ねた固定突起はシャシ一体となっている。
全バリエーション共通で左右ドア開閉ギミックを採用。開口部も申し分なし。
チューンアップス限定でボディキット脱着ギミックも装備される。
リゾートツアラーの雰囲気漂うルーフラックとサイドグラフィック。それだけでも十分だが、好みによってロアスポイラーを装着してスピーディーさを演出することも可能だ。
室内は現代のマジョレットらしい、立体的なステアリング、シート表現が光る。
特にシートは、ミニチュアながらもホールド感を雰囲気的に感じられる表現となっている。
ノーマル仕様からカスタム仕様までこなすエステート、V90。
そのカラーリングや雰囲気はただの脇役と片付けるにはあまりにも勿体ない、もっと輝いても良い1台と言えるだろう。