ミニカーニューモデル紹介#17 トミカリミテッドヴィンテージ 日産 スカイラインGT-R (BCNR33)


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最深部を味わった後に

スカイラインGT-R。それは世界中でファンを獲得し、これまでにいくつものミニカーが多種多様なスケールで登場し続けた名車。

トミカリミテッドヴィンテージにおいては、親にあたるトミカでKPGC10からBNR34まで全てがモデル化されていることもあり、2010年代前半まで動きはなかったものの、2017年のスカイライン60周年を境に、BCNR33セダンオーテック、PGC10型2000GT-R、BNR32Gr.A仕様が登場。そして今年1月にはBCNR33の最高峰、ニスモ400Rが登場し、R33系の充実具合が進んでいった中で遂に先月登場したのが、2ドアの量販タイプとタイムアタックタイプである。



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量販タイプは充実仕様のV-spec 95年式を表現。カラーはCMやカタログでもお馴染みのミッドナイトパープルを模したメタリックパープル。


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タイムアタックタイプは1994年9月にニュルブルクリンクオールドコースで7分59秒のラップタイムを記録した仕様を表現。カラーはメタリックシルバーである。


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両者は箱のタイプも異なり、V-specはTLVNにおける標準タイプなのに対し、タイムアタック車はニスモ400Rのような大箱タイプを採用している。


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タイムアタック車のパッケージやカードには、当時のcmで表示された文やキャッチコピーが記され、コレクター心をくすぐる。


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さらに包装面では、大箱だけでなく標準箱でもプラスチック+保護シートの包装方式を取り、いつにも増して厳重なパッケージングとなっている。


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全高が高くなりすぎず、それでいて伸びやかで重厚感あるスタイリング表現には、TLV節を感じられる。


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スポイラーやマフラー表現でスポーティーさを保つリアスタイル。アイデンティティの丸目4灯ランプも、中心部にタンポが入ってかなりはっきりとしている。


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細部表現に移る。

フロントではスポイラーが塗り分けられ、バンパーやヘッドライトは別パーツ表現。さらにグリルやインタークーラーのメッシュや凹凸まで表現されている。


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タイムアタック車は日本式ナンバープレートがない分、海外プレートをタンポでフロントスポイラー中心部に表現している。


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ホイールは全車共通で、純正10本スポークタイプが表現されている。


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一見オーテック40thからの流用と思うかもしれないが、実はリムの厚さが増した新規設計物。今回の2ドアではブレーキディスクも大きく表現されているため、1部分だけで約7年分の進化を感じられる箇所となっている。


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リアでは別パーツのスポイラーや、前述のタンポ入り丸目4灯ランプ表現が良く目立つ。


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さらにスポイラー側面には「GT-R」ロゴがタンポで表現されている。


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タイムアタック車は少々異なり、リアフォグランプ表現が足され、フロント同様に日本式ナンバープレートが海外プレートへと変更されている。


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内装は全車で純正バケットタイプシートを表現。ステアリングも純正4本スポークに変更され、400R物の完全な使いまわしでないことをアピールする。


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オーテック40thアニバーサリー、ニスモ400Rのモデル化を経て登場した、2ドアBCNR33。当代GT-Rの奥深くを味わった後に眺める新仕様は、より一層光って見える。

そして量販タイプは「V-spec 95年式」との表記があり、今後のバリエーション展開も想像できる。

今後はグレードやカラーリングなどで、このモデルの多種多様さを知れるかもしれないという可能性を秘めた1台だろう。

ミニカーカタログ#27 トイズキャビン マツダ オートザムAZ-1


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高自由度の集合体

現在主流のクオリティを追い求めたカプセルトイミニカーで、そのカテゴリーを牽引しつづけている存在と言っても過言ではない軽自動車。

現行ジムニーのモデル化からギミック搭載も徐々に増加しているなか、ついにその中でも特に極まった物が2023年5月に登場した。


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それこそが、トイズキャビンのオートザムAZ-1である。

車種自体は2009年に、1/64でアオシマからリリースされていたため、実に14年ぶりの同スケール新製品だ。


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そしてこのシリーズには、1/64では恐らく初のモデル化、マツダスピードもラインアップされ、バンパー、スポイラーなど専用パーツでしっかり作り分けられている。


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カラーは2タイプ合わせて3色。全てカタログカラーで構成され、

全タイプ共通が

・クラシックレッド

・サイベリアブルー

の2色。

そしてマツダスピードバージョン専用カラーとして、

ブリリアントブラック

が設定されている。


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エアインテークと低全高スタイルにより、只者ではない雰囲気漂うサイドスタイル。マツダスピードはこれに加えて、リアスポイラーやボディ同色パーツでよりスタイリッシュさを増す。


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丸目ランプによって、少し穏やかさを取り戻したといえるリア回り。ただしマツダスピードは2本出しマフラーとスポイラーを装備しているため、とても穏やかとは言えないスタイルへと変貌している。


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細部表現に移る。

フロントではライトがクリアパーツ、ナンバープレートが立体的表現で、そこに塗装が合わさる。

通常とマツダスピードではバンパー、ボンネットが作り分けられ、後者ではエアインテークの大型化、立体化その両方が高められている。


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ホイールは、通常は標準採用のスチールホイールを、マツダスピードは専用アルミホイールをそれぞれ表現している。


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両者とも4輪全て脱着可能で、それぞれのホイールを交換して、マツダスピードをあえてシンプルなベース車的雰囲気にしてみたり、通常バージョンをスタイリッシュにしてみたりと、遊びの幅もコレクションの幅も広がる。


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リアでは、特徴的な丸目ランプがストップランプとウィンカー/バックランプでそれぞれ色分けが施され、クリアパーツではないものの、リアリティの高さを維持している。

さらに驚くべきはマフラー部分。フィニッシャーがシルバー塗装、通常とマツダスピードでフィニッシャー本数を作り分けているという時点で十分に素晴らしいのだが、その中心部にある「AUTOZAM」ロゴがしっかりと表現されている事こそ、リア細部表現の真骨頂。カプセルトイのミニカー、しかもデビュー時400円の価格帯でここまで凝っている物は珍しい存在と言えるだろう。

さらにマツダスピードには大型スポイラーが別パーツで表現。その名残なのだろうか、通常仕様ではエンジンフード側面に若干の段差が設けられている。


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細部表現で触れたホイール脱着可能に加え、選択式ではあるもののガルウィングドア開閉ギミックを搭載。大開口部を確保し迫力十分。これが意外に今まで有りそうでなかったギミックなのである。


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勿論内装もハイクオリティ。

ステアリングのスポークやバケットタイプシートの細かな形状がしっかりと捉えられ、実車さながらの雰囲気。勿論後部にはスペアタイヤ表現も施されている。


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ドア開閉&タイヤ脱着可能。

1/64カプセルトイミニカー史上トップレベルの自由度を誇っている、トイズキャビンのAZ-1

これはもはや飾るだけでは勿体ない、遊ぶべき1台と言えるだろう。

ミニカーカタログ#26 アイピーフォー ダイハツ コペン LA-L880K


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「らしさ」を主張するために

2020年代になって、カプセルトイミニカーは活発に新製品をリリースし続け、リリース元も模型メーカーや2010年代創業のカプセルトイメーカーなど様々。

そんな中2002年創業の、このカテゴリーでは老舗の域に入ったとも言えるアイピーフォーがギミック付きの新モデルを2022年12月リリースした。


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それこそが初代コペンである。

当車種と言えば電動ハードトップ「アクティブトップ」が主流だが、なんとこのモデルは手動脱着のアナログ仕様、「ディタッチャブルトップ」を表現。

ミニカー自体電動要素が少ないものだが、意外にも今までリリースされた1/64クラスは全てアクティブトップ仕様であったため、これが恐らく初めてのディタッチャブルトップ仕様でのミニカー化となる。


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ボディカラーは全5色。全てカタログカラーでの構成で、

・DC ジョーヌイエロー

・DC シャイニングレッド

・DC ダークグリーンイカ

・DC ブライトシルバーメタリック

・ホワイト

を設定。

有彩色が過半数を占め、並べて楽しいバリエーションとなっている。


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黒トップにリアスポイラー、これがディタッチャブルトップの証。

そのサイドスタイルは、丸みを帯びたアクティブトップ版コペンとまた違う、シャキッとしたスポーティーさが窺える。


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ロールバーが見え、さらにスポーティーさが増すリアビュー。トランクリッドに装備されたリアスポイラーで、特徴的な丸目ランプによる可愛らしさを相殺する。


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細部表現に移る。

フロントは灯火類がクリアパーツ、車名入りプレートはユーザー取り付けの別パーツとなっており、これによってリアリティを増している。


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ホイールは大径6本スポークタイプを表現。一体成形のタイヤは溝まで表現されている。


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リアも灯火類クリアパーツ、車名入りプレート別パーツを維持。そしてスポイラーもボディ一体ではなく別パーツ表現の方式を取り、精悍さを高めている。


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ギミックとしてハードトップ脱着という、このクルマに最も相応しい機構が搭載されている。

これも意外に今までの1/64クラス同車ミニカーには採用されなかったものの1つである。


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トップを取った先に見える内装も作り込まれ、ステアリングデザインの他、オーディオスペース、シフト周辺の凹凸まで表現。

さらにロールバーとディフレクターが一体表現、前者はシルバー塗装されていることにより、全体のリアリティアップに貢献している。


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オープンカーでトップ脱着ギミック付き。

カプセルトイミニカーでコペンをリリースするにあたって、実車でごく少数しか生産されなかったディタッチャブルトップが選択されたことは、ただ単にこれまで登場したものと差別化するだけでなく、限られたサイズでこのクルマらしさを最大限まで表現するためではないだろうか。

そういった意味で、個性が潰されていない1台と言えるだろう。

ミニカーカタログ#25 スタンド・ストーンズ 日産 キューブ


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いつかは、懐かしくなるんです

2002年。今からもう22年前のことになる。

21世紀突入で新たなクルマ像が模索されるなか、デザインもヨーロピアン風の丸みを帯びたスタイルや固定観念を一掃するような個性派など、主に若いユーザー層にも響くようなものをと、各メーカーが模索していた時期でもある。

もちろん、これから紹介するクルマも例外ではなかった。


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これまでも若者に必要なクルマの新たな形を提案してきたキューブが、「部屋感覚」を身につけてフルモデルチェンジ。

しかし先代同様に1/64サイズのミニカー化には恵まれず、2023年4月にようやく組立式ではあるが、カプセルトイミニカー枠で登場を果たしたのである。

再現されたのはホイールの特徴から、最上級グレードのEXと考えられる。


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ボディカラーは充実の6色。全てカタログカラーで構成され、

・エアブルー

・クリスタルブルー

・パプリカオレンジ

・アイボリーホワイト

・スーパーブラック

・ダイヤモンドシルバー

と、有彩色から無彩色まで満遍なく設定されている。

ただし、個人的には無彩色枠のどれかひとつを削って、前期専用カラーの「ビーン」を入れてもよかったのではないのだろうかと思う。


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「四角」がとことん意識されたサイドスタイルはミニカーでも健在。ただカクカクなだけでなく、カドが取れた親しみやすさもあるフォルムである。


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今でも新鮮に写る、左右非対称フォルムが目立つリア。

側面ウィンドウと違和感なく繋がり、どこの面から見ても滑らかなスクエアスタイルを表現していることが分かる。


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細部表現に移る。

フロントではライトとアッパーグリルが一体パーツで表現され、ロアグリルは塗装となっている。前者に関してはユーザー自身での取り付けが必要となる。


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ホイールはスクエア形状を突き詰めた、EXグレード標準の個性派8本スポークタイプ。


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リアではハッチがユーザー取り付けの別パーツで表現。テールランプや窓枠だけでなく、マフラーもスクエア表現で、統一感を感じられる造りとなっている。


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そしてこのキューブにはリアハッチ開閉ギミックを搭載。外板部分と可動部分が一体となってひとつのギミックを作り上げている。


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6色全てでドアを開けると、非常に壮大な眺めに。

開口部も大きく、文句無しのアイデンティティ表現と言える。


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日産のヒットモデルにして個性派モデル。

Z11キューブを街で見かける機会が少なくなった今、「新しめなのに懐かしい」という、非常に不思議な気持ちにさせてくれる1台と言えるだろう。

 

ミニカーカタログ#24 アオシマ 日産 PAO


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雑貨屋にありそうな感じ

シティ、Be-1と続けてデビューし、カプセルトイミニカーの新たな道を拓いたアオシマは、後者を起点として日産パイクカーシリーズを充実させる方向へと舵を切り始めた。

その第2弾として、2021年8月にデビューしたのがPAOである。


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オーバーライダーやルーフレールなどで、レトロ感溢れるスタイリング。Be-1とまた異なる世界観を持つクルマだと一目で分かる。


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ボディカラーはBe-1と同じで、カタログカラーとアオシマオリジナルの計4色構成。

カタログカラーは、

・アクアグレー

テラコッタ

の2色。

オリジナルカラーは、

・グリーン

・ピンク

の2色となっている。


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膨らみのあるパネル形状がよりはっきりと確認できるサイドスタイル。その接続面が不自然になることなく滑らかに再現されていることが素晴らしい。


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リアスタイルではハッチ周辺に旅行カバンらしさを感じられる。それだけこのサイズでもこのクルマの持つ冒険心が、しっかり詰め込まれている証拠ともとれる。


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細部表現に移る。

フロントはライトがクリアパーツ、オーバーライダーが別パーツ表現。グリルのメッシュ形状やボンネットの凹凸も全て立体的に表現されている。


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ホイールは全車共通で、シルバー塗装の純正スチールを表現。ドアの外ヒンジやオーバーフェンダーもあやふやにならず、メリハリある表現となっている。


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リアでは、取っ手部分が立体的に表現されている他、2分割ウィンドウや3連テールランプなどがそれぞれ塗装で表現されている。


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内装はBe-1同様ベージュで塗装。

丸みを帯びた雰囲気と相まって、可愛らしさや柔らかさが伝わるカラーリングとなっている。


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有彩色のみで構成されたボディカラー、丸みを帯びた再現度の高い車体。

これはカプセルトイミニカーというより、一種の雑貨屋の商品のような雰囲気を持つ1台だろう。

ミニカーカタログ#23 アオシマ 日産 Be-1


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個性主張は新たなステージへ

2020年11月のシティ登場によって、カプセルトイミニカーのバリエーションが幅広くなり始めた。

それをさらに加速させる形で、再びアオシマから400円クラスの新製品として、シティ発売からわずか1ヵ月後の短いスパンで投入された車種、それがBe-1である。


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可愛らしい丸ライト、黒の縁取りでスッキリとしたスタイル、実車ホイール再現。一昔前のダイキャストミニカーですと説明しても、しばらくは気付かれないであろう全体のクオリティの高さだ。


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カラーは下部のカタログ物と上部のアオシマオリジナルで構成され、

カタログ物は

・パンプキンイエロー

・ハイドレインジアブルー

オリジナルは

ブラックベリー

・ピーチピンク

の計4色をラインアップ。

どれもカタログカラーに用いられた、植物名×色命名されているため、単車種かつ多バリエーションのミニカーによくある、浮世離れしたバリエーション展開を防いでいる。


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サイドビューは非常に伸びやかで、シティとは違うふんわりとした雰囲気が伝わる。

ただしどの仕様でもそうだが、このアングルでは尻下がり感が否めないのもまた事実である。


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スタイル面で最も丸みを帯びた部分であろうリア。特にリアハッチ面の滑らかさは秀逸である。


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細部表現に移る。

フロントはライトがクリアパーツ、バンパープロテクターやライトの縁取りなどは塗装表現となっている。


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ホイールは黒センターキャップが装着された純正スチールを表現。

ホイール本体のカラーは、パンプキンイエローのみイエロー、その他はホワイトとなっている。


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リアでもプロテクターは塗装表現されている他、3連ランプもそれぞれが独立したメリハリある表現。特徴的な車種バッジもタンポ表現されている。


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内装は、全車でシートが暖かみあるベージュカラーに塗装されている。ここに100円アップの恩恵があると言えるだろう。


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外面も内面もお洒落に。

このBe-1こそ、今に続くカプセルトイミニカーにおける精密再現の新たなステージを築いた1台と言えるだろう。

ミニカーカタログ#22 アオシマ ホンダ シティR

最初に

いつもSERIEミニカージャンクションをご覧いただきありがとうございます。

ミニカーカタログシリーズについて、今回のシティから5号先のAZ-1まで、当初の予定より大幅に遅れての掲載となります。申し訳ありません。

ただし、予定車種についてはほとんど撮影が完了していますので、掲載までもうしばらくお待ちください。

今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

長くなりましたが、ここから本編に入ります。


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不朽の完成度

2018年前後に始まった1/64サイズのカプセルトイミニカーブーム。ただそのほとんどが新しめの軽自動車や商用車で、普通乗用車のモデル化はそれほど盛んではなかった。

そんな中2020年11月、1台のクラシックコンパクトカーのモデル化によって、カプセルトイミニカーは新たなフェーズに突入することになる。


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その主役が、ホンダ シティである。

再現されたのは最上級のRグレード、フェンダーミラーという特徴から、昭和58年のドアミラー規制撤廃以前のモデルと考えられる。


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カラーバリエーションは、

・レッド

・イエロー

・ホワイト

・ブルー

の4色。

無彩色をできるだけ避けた、視覚的に楽しいカラー選択となっている。


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特徴的なトールボーイスタイルが印象に残るサイドビュー。ホイールベースも違和感なく、1/64サイズの範疇でのびのびとしたモデリングが施されていることが分かる。


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スパンと切り落としたような潔いリアスタイルは、ウィンドウやリアランプなどが角張り、パーツの一つ一つにもまとまりを感じられる。


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細部表現に移る。

フロント周りは、バンパー、ボンネット、フェンダーミラーは別パーツ、ヘッドランプはクリアパーツなどパーツごとに作り分けられクオリティアップを達成している。その他のグリルやウィンカーレンズも塗装やタンポで表現されている。


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ホイールはオプション物のデザインを表現。80年代のホンダ特有の個性的デザインが上手くとらえられている。

この他サイドマーカーやモールも表現されている。


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リアでは3連ランプそれぞれが塗り分け表現されている他、各種ロゴもタンポで表現されている。


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300円の価格帯で、ここまでこだわりを詰め込む。

ダイキャストに拘らなければプラでもここまでリアルさを追求でき、いつになっても色褪せないデザインが味わえるという、プラモデルメーカーの本気が窺える1台である。