かなり良い、ずっと良い
現行時代の2008年から実車の絶版から2年経過した2017年まで、通常トミカシリーズにラインアップされたCZ系ランサーエボリューション。当時のディテールアップバージョンであるトミカリミテッドにおいても、GSRプレミアム仕様で表現されるなど、バリエーションにも恵まれたモデルライフを送った。
そして今年、後継のトミカプレミアムにおいて登場したのが、今回ご紹介するファイナルエディションである。
発売記念仕様のカラーはレッドメタリック。通常仕様はチタニウムグレーを模したメタリックグレーだが、こちらは筆者未入手のため、発売記念ベースで紹介していく。
通常トミカ時代と変わらぬ1/61スケールを維持しながら、車輪の大型化によって不自然なロングホイールベース感を払拭。さらにウィンドウ面積やナンバー枠増設により、リミテッドよりもコンパクトに感じるボディとリアリティを両立している。
サイドから見ると、ホイールやルーフの暗色が深みを増したレッドメタリックと相まって、重厚感を高めたプレミアムにふさわしいスタイルとなっている。
リアにおいては新造形のスポイラーやディフューザーによって、通常トミカ時代よりも引き締まった印象が感じられる。
ここからは細部表現を、通常トミカ時代と比較して紹介する。
フロントではナンバー枠増設の他、通常時代はツルツルだったグリル内部もメッシュ入りに進化。ライトも塗装で表現されていたものが、クリアパーツ表現で高さや全長も細くなり、精悍な顔つきに進化している。
サイド、特にフロント周りではBBSホイールを再現したことや、どちらか一方だけが再現されることが多かったフロントフェンダーダクトとサイドマーカーが両方再現され、リアリティアップに貢献している。
リアではボディ一体だったスポイラーも、自由度を増した別パーツで実車形状へ、ディフューザーは塗装だったものがシャシ一体表現になって、全体の迫力が増した。
もちろん車名ロゴやエンブレムなどもタンポにて表現されている。
トミカプレミアムになぜこのタイミングでCZ系ランサーエボリューションが追加されるのか、手にする前は正直疑問に思っていた点もあったが、こうして眺めてみると、人気車種をよりリアルな形でという思いが感じられた。
新車としてかなり良い、通常トミカ時代よりずっと良い。今回のランサーエボリューションファイナルエディションは、リアリティが求められる時代に上手く適応した1台といえるだろう。