ミニカーカタログ#26 アイピーフォー ダイハツ コペン LA-L880K


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「らしさ」を主張するために

2020年代になって、カプセルトイミニカーは活発に新製品をリリースし続け、リリース元も模型メーカーや2010年代創業のカプセルトイメーカーなど様々。

そんな中2002年創業の、このカテゴリーでは老舗の域に入ったとも言えるアイピーフォーがギミック付きの新モデルを2022年12月リリースした。


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それこそが初代コペンである。

当車種と言えば電動ハードトップ「アクティブトップ」が主流だが、なんとこのモデルは手動脱着のアナログ仕様、「ディタッチャブルトップ」を表現。

ミニカー自体電動要素が少ないものだが、意外にも今までリリースされた1/64クラスは全てアクティブトップ仕様であったため、これが恐らく初めてのディタッチャブルトップ仕様でのミニカー化となる。


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ボディカラーは全5色。全てカタログカラーでの構成で、

・DC ジョーヌイエロー

・DC シャイニングレッド

・DC ダークグリーンイカ

・DC ブライトシルバーメタリック

・ホワイト

を設定。

有彩色が過半数を占め、並べて楽しいバリエーションとなっている。


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黒トップにリアスポイラー、これがディタッチャブルトップの証。

そのサイドスタイルは、丸みを帯びたアクティブトップ版コペンとまた違う、シャキッとしたスポーティーさが窺える。


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ロールバーが見え、さらにスポーティーさが増すリアビュー。トランクリッドに装備されたリアスポイラーで、特徴的な丸目ランプによる可愛らしさを相殺する。


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細部表現に移る。

フロントは灯火類がクリアパーツ、車名入りプレートはユーザー取り付けの別パーツとなっており、これによってリアリティを増している。


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ホイールは大径6本スポークタイプを表現。一体成形のタイヤは溝まで表現されている。


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リアも灯火類クリアパーツ、車名入りプレート別パーツを維持。そしてスポイラーもボディ一体ではなく別パーツ表現の方式を取り、精悍さを高めている。


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ギミックとしてハードトップ脱着という、このクルマに最も相応しい機構が搭載されている。

これも意外に今までの1/64クラス同車ミニカーには採用されなかったものの1つである。


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トップを取った先に見える内装も作り込まれ、ステアリングデザインの他、オーディオスペース、シフト周辺の凹凸まで表現。

さらにロールバーとディフレクターが一体表現、前者はシルバー塗装されていることにより、全体のリアリティアップに貢献している。


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オープンカーでトップ脱着ギミック付き。

カプセルトイミニカーでコペンをリリースするにあたって、実車でごく少数しか生産されなかったディタッチャブルトップが選択されたことは、ただ単にこれまで登場したものと差別化するだけでなく、限られたサイズでこのクルマらしさを最大限まで表現するためではないだろうか。

そういった意味で、個性が潰されていない1台と言えるだろう。