HW流勇ましさ
止まることを知らない、昨今のアメリカでの日本仕様車人気。スポーツカーのみならず、RVについてもランドクルーザーやパジェロに代表されるフルサイズSUVが続々とUS入り。HWにおいても80系ランドクルーザーが既にモデル化されている。
そんな中、次にホットウィールが目を付けた日本製SUVこそが、パリダカイメージも強いパジェロエボリューションである。
この車の特徴と言えば、ワイドフェンダーやリアスポイラーなどエアロで固めた武骨な外観が真っ先に思い浮かぶ。
HWにおいてもそのフォルムがしっかり捉えられ、鮮烈なグラフィックやホイールと相まって、スピーディーな印象となっている。
ボディカラーはパッションレッドを模したソリッドレッド、前後バンパー無塗装は実車純正にはない設定である。
サイドビューは極めてボクシー。
ボディ全体、窓枠、リアスポイラー、その全てが角のある形で表現され、そこに大径タイヤが組合わさることによってタフイメージを高めている。
リアビューはRV風味。やはり背面タイヤの全体デザインイメージの決定力は大きく、どんなにスポーティーな姿へと変えても、本来のイメージはこういうものと教えてくれるアイコン的存在になっているように感じる。
細部表現に移る。
フロントはバンパー灯火類表現は省かれたものの、ヘッドライトはお得意の印刷技術の細かさで深みのある表現を実現。グリル内の三菱ロゴも白部分と赤部分それぞれが印刷され立体感を演出している。
サイドはフェンダーダクトやドアノブ、EVOLUTIONロゴなどリアリティを上げる表現の数々が見てとれる。さらにグラフィックは近年のラリーアートを踏襲したデザインを採用し、当車のイメージを逸脱しない新鮮さとスポーティーさを主張している。
リア回りはサイドの喧騒感とは程遠い、タンポ表現のないシンプルスタイル。しかしながら、立体化されたナンバー枠や背面タイヤ、リアランプ表現があるのは素晴らしい。
ホイールは前後エアロディスク付きタイプ。当車の他にも、993系ポルシェカレラやランチアデルタなど、近年リリースされている他のネオクラシック系モデルに装着率の高いタイプでもある。
90年代のモータースポーツアイコンとしても名高い、パジェロエボリューションのHWベーシックカーデビュー。
ラリーアートリスペクトのカラーリングで初登場しただけに、今後の展開にも期待したい1台である。