ミニカーカタログ#4 トミカ 三菱 ランサーエボリューションIV


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伝え続ける存在

97年、エクセレントトミカでの初登場以来いくつもの仕様が生み出されてきた、トミカランサーエボリューションIV。今回は現行ギフトセットの仕様で紹介する。


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2022年2月、スポーツカーヒストリーコレクションで登場した仕様は、メインカラーのスティールシルバーを模したメタリックシルバーで登場。このセットにおいては新たに起こされた金型で登場した車種もあったなか、25年前からほぼ変わらぬ造形でラインアップ入りした当車は、かなり異彩を放っていた。


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サイドから眺めると、リアにかけて背高傾向になり、ピラーもボディ同色でフォルムのぼってり感は否めない。


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ただし、金型のぼってり感だけで残念だと決めつけてはいけない。

25年前は通常ラインアップ外の特別枠でデビューした事もあり、ライトはクリアパーツ表現で、グリルの凹凸やフォグ形状も立体的に捉えられている。


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そしてリアでは90年代生まれの金型としてかなり珍しい穴開きのウィングとリアランプ塗装でリアリティを追求する他、細かな車名、メーカーロゴも再現。後者に関してはタンポ技術が進化した2020年代ならではのリアリティ表現とも言える。



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2019年には究極のリアルと言うべきTLVN版が登場。それでもなお通常トミカではスペシャルモデルとしてかつての金型が用いられていることを考えると、こんな金型の時代もあったというシンボル的存在なのではないのだろうかとも思える。

"スポーツカーヒストリー"の文面は、金型の新旧にあるのかもしれないと、新たな視点をくれる1台である。