先を見据えた選定
トミカにおけるインプレッサの歴史は、2000年登場の2代目GD型から始まり、初代GCは2016年の22Bプレミアム登場までかなりの間が空いた。
そしてその6年後の2022年、遂にノーマルボディがトミカギフトセットに登場。実車の前期デビューから約30年越しの出来事である。
選定されたのは、98年のTypeRA Version V。バンパー形状やリアスポイラー形状が大幅に変更された後期モデルだ。
ボディカラーはピュアホワイトを模したソリッドホワイト。ホイールカラーはゴールドである。
旧車であってもシャープな造形や立体的なパーツ表現が施されているのは、トミカプレミアムがある今だからこその技術と言える。
細部表現に迫る。
Version Vから採用のバンパーデザインが立体的に表現され、ボンネットやグリルののメッシュ部分もしっかり可視化できる大きさで表現されている。
ただし、エンブレムは車種固有のマークではなく、六連星マークでの再現となっている。
ルーフ部にはRAの特徴であるルーフベンチレーターを再現。単なる印刷ではなく立体物として表現しているのが大きなポイントだ。
リアではSTiバージョン特有のWRXロゴの他、リアランプのウィンカーおよびバックライト部分もタンポにて表現。大型リアスポイラーは別パーツでの表現となっている。
なぜ標準ではなくRAなのか、固有マークではなく、六連星エンブレムなのかと様々な疑問が残るモデルだが、その答え合わせというべきモデルが存在する。
それこそがトミカ博イベントモデルで登場した、TypeRA Version V 「Limited」である。
ソニックブルーを模したメタリックブルーに、実車同様の六連星エンブレムや青内装を手に入れ、限定車を忠実に再現したモデル。フォグカバーにはギフトセット仕様にないSTi白ロゴが再現されている。
このモデルを見れば、TypeRAが選ばれたのも、六連星ロゴで表現されたのも全て辻褄が合う。
セダンSTiの中でも、標準ではなく一段と踏み込んだ仕様での登場。そこには少し未来のことを見据えたトミカらしい選択が有ったのかもしれない。