「造形」が進化のテーマ
2023年秋、ホンダのベストセラー軽自動車、N-BOXが3代目にフルモデルチェンジ。今時のホンダらしいシンプルさを極めたデザインへと進化した。
そして2024年6月、歴代の当車をモデル化してきたトミカで、3代目N-BOXが遂に登場したのである。
カラーはメインのプラチナホワイトを模したパールホワイト。これで3代続けてのホワイトカラー踏襲となった。
さらに3代目にして初の初回仕様も設定。それだけでも凄いのだが、なんとただの色替えではなく、「グレード変更」まで行われた徹底的な作り分けが敢行されたモデルとなったのである。
再現カラーはスレートグレー/ブラックを模したパールグレーツートン、再現グレードはCUSTOM コーディネートスタイルと思われる。
細部表現に移る。
標準N-BOXはメッシュグリルにデイライト表現のあるヘッドライトの組み合わせで、シンプルながらキャラクター性を引き立てるデザインを表現。
対するカスタムは、グリルやデイライトが専用ものに変更され、重厚感ある作りに。
さらにロアグリルのボディ同色アクセントも、実車同様に追加されている。
ホイールは全車共通の5本スポークタイプ。しかしカラーは異なり、標準は銀メッキ、カスタムはブラックとなっている。
リア周り表現はフロント同様に両車で異なる。
標準ではリアスポイラーやバンパー加飾が無く、スッキリとしているが、カスタムではリアスポイラーが金型として、バンパー加飾が塗装、バックドアハンドルのアクセントはタンポでそれぞれ表現され、スポーティーさや重厚感を高めている。
そしてライトのカラーやロゴ類の僅かな変更など、金型や大型パーツだけにとどまらない徹底した作り分けを隅々まで感じられる。
さらに凄いのは、内装部分のカラー分けも施されていること。
標準はベージュ系で暖かみある雰囲気に対し、カスタムはブラックで外装に合わせたシックな雰囲気を演出。
どちらもボディの装いにフィットしたカラー選択といえる。
2世代続いたバックドア開閉ギミックが廃止された分、お詫びですと言わんばかりに徹底したグレード分けが施された、トミカの「New New N-BOX」。
その仕様展開には意外性だけでなく、限られたコストの中で質感を重視していくという、近年のトミカの方向性も見てとれる1台と言えるだろう。