ミニカーカタログ#21 日産 フェアレディZ(2022)


f:id:SERIE:20240218014151j:image

注目が絶えない存在

2020年9月、現行RZ34型フェアレディZのプロトタイプが発表された際に、横浜日産本社ギャラリーで大きな告知もされずにお披露目されたトミカのプロトタイプ版。

その時は販売時期や価格も未定だったが、発表から1年5ヵ月後、遂にその時はやってきた。


f:id:SERIE:20240218020724j:image

2022年2月、遂に市販バージョンの発売が開始された。

再現されたのは後述の特徴からVersionST、カラーはブリリアントシルバー/スーパーブラックを模したメタリックシルバーのツートンカラー。このカラーリング選択に、トミカで2002年に発売されたZ33フェアレディZを感じさせる。


f:id:SERIE:20240218021209j:image

そして、決してプロト版が幻になったわけではなく、初回特別仕様として無事に市販化されている。

再現されたのは後述の特徴からVersionT、カラーはイカズチイエロー/スーパーブラックを模したメタリックイエローのツートンカラーとなっている。


f:id:SERIE:20240218021518j:image

ブラックルーフやサイドステップなどで、かなり引き締まった印象のサイドスタイル。


f:id:SERIE:20240218185405j:image

Z32を思わせるテールランプ一体ガーニッシュとディフューザーによって、レトロさと新しさを融合させたリアスタイルは、トミカでもしっかり表現されている。


f:id:SERIE:20240218185647j:image

細部表現に移る。

フロントでは、ライトが塗装で、そこにシグネチャー部分がタンポ表現されている。フロントグリルでは上中部と下部での模様の違いがしっかり捉えられ、凹凸もはっきりとしている。


f:id:SERIE:20240218191538j:image

ホイールはブラックの4本スポークタイプ。メッキ塗装されていないことにより、シンプルなこの車のスタイルを邪魔しない足廻りを実現している。


f:id:SERIE:20240218191718j:image
f:id:SERIE:20240218191732j:image

サイドステップは塗装、Z固有ロゴはタンポでの表現。固有ロゴの方は、実車に比べて少しZの主張が顕著なように思える。


f:id:SERIE:20240218192132j:image

リアではガーニッシュは別パーツで、そこに日産CIやテールランプ形状がタンポで表現されている。リアスポイラー、ディフューザーはボディ一体表現、マフラーはシャシ一体表現となっている。


f:id:SERIE:20240218192301j:image

初回版では少し違い、ボディ一体型リアスポイラーが無くなり、車名ロゴがリアハッチ部にタンポで表現される形になっている。


f:id:SERIE:20240218192528j:image

内装部分では、VersionT及びVersionST標準の丸みを帯びたヘッドレスト形状のシートが表現されている。

(※ボディ全高の関係で見えづらくなっています。ご了承下さい。)


f:id:SERIE:20240218192851j:image

現行Zのトミカは、画像のJMS2023仕様のように、これまで多くのバリエーションが生み出されてきたものの、多くが1ヶ所限定や懸賞物など逃したら一溜りもない物が非常に多く、コンプリートが非常に難しいトミカに早くもなりつつある。

店舗限定のような、もう少し入手難易度が下がるようなバリエーション展開に期待したい。


f:id:SERIE:20240218193414j:image

試作品で終わらせるのではなく、バリエーションや変更を加えて市販化していくということに意味がある、トミカの現行Z。

この段階ではライトやサイドステップ部分など、作り分けが進んでいない部分も少なからずあったが、その点は今月発売されたZニスモが克服している。

2台ラインアップ体制が構築され、ニスモが熟成された表現を主張するのならば、この標準Zは、試作品時代に似たシンプルさを主張し、常にバリエーション展開で一定の存在感を放ち続けている1台と言える。