ミニカーニューモデル紹介#20 トミカプレミアム ホンダ プレリュード


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大人になって帰ってきた

1988年、通常トミカNo.54に登場した3代目プレリュード。その後1995年までラインアップされたのち廃盤となった。

それから29年強が経った2024年5月、高価格帯シリーズであるトミカプレミアムに、当時とは一味も二味も違う姿に生まれ変わって帰ってきたのである。


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再現されたグレードはホイールや後述の細部表現から、2.0Siの4WS車、ボディカラーはフェニックスレッドを模したソリッドレッド。


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当時と組み合わせこそ同じだが、色味は濃くなり、モール類も加わってしっかり感が高まっている。


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サイドスタイルは80年代のクーペらしいボクシーなフォルム。同時発売の通常トミカ新車が先進的なフォルムのクルマたちであったため、違うベクトルの新鮮さを感じられる。


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テールガーニッシュが目立ち、スタイリッシュさを強調するリアスタイル。個性的なトランクリッド形状も表現されている。



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細部表現に移る。

フロントではウィンカーレンズやエンブレム、ボンネットディフレクターの塗装やタンポ表現により、通常時代の車種不明感を払拭し、アイデンティティを明らかにする造りへ進化した。


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ホイールは2.0Si純正タイプを表現。スポークやナット穴の立体感がしっかり捉えられている。

ただし近年登場したプレミアムの例に漏れず、スポーク間の墨入れは施されていないため、ディティールに拘りたい人は墨入れが必要になりそうだ。


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リアでは、リアランプとガーニッシュが一体で別パーツ表現、エキゾーストフィニッシャーはシャシ一体でシルバー塗装付き、メーカーや車名、4WSロゴなどはタンポでの表現となっている。

エンブレムは専用枠造形、ボディ一体パーツの削減が施された結果、通常時代と比べものにならないレベルでディテールが大幅向上しており、同時にスタイリッシュさも高めている。


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そしてプレミアムでは新アイテム、「サンルーフ」が装備された。

タンポではなくウィンドウパーツとして組み込まれている点は非常に高く評価できるポイントである。


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ギミックにはサスペンションに加えて左右ドア開閉を採用。空けた先にある内装も、落ち着きのあるグレーカラーとなり、ホールド感が非常にありそうなシートも立体的に表現されている。


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主張を抑えたレッドに、全身にはブラックのモールが巻かれ、カッコ良さよりも美しさを全面的に押し出したトミカプレミアムのプレリュード。

通常トミカ時代に主要ターゲットだった子ども達のように、プレリュードも大人になって帰ってきたのだろうと感じられる1台である。