世界は広い
トミカにおけるインテグラは、39年前登場のクイントインテグラから歴史がスタート。93年に廃盤後は沈黙が続いたが、サブシリーズのプレミアムからは3代目のタイプRが、トミカリミテッドヴィンテージNEOでは2代目がそれぞれモデル化。
そして今年、メインシリーズとして約30年ぶりに登場したインテグラは、一味違うスタイルでのモデル化となった。
その一味違うスタイルとは、「日本未導入の日本メーカー車」。これまでも、フォードフォーカスRS500やスパイカーC8ラヴィオレットSWBなど、日本未導入の外国メーカー車はモデル化されてきたが、日本メーカーの北米展開ブランドで未導入車のトミカ化というのは、おそらく特注物を除くとインテグラが初である。
そもそもアキュラとは、1986年に展開スタートした、ホンダ北米部門の高級ブランド。
このインテグラのように高級路線ながらスポーティーさも主張するのが現在のブランドスタイルとなっている。
話をスタイルに戻す。
兄弟車のシビックとはまた違う伸びやかな5ドアスタイルに、逆スラントノーズでアグレッシブな印象となっている。
アキュラではRSXとして販売された、4代目インテグラを意識したようなリア周り。
ハッチゲートの取っ手部分が再現されていないためか、テールランプから下がシンプルすぎるような印象だ。
このインテグラには初回特別仕様が設定されている。
どちらも再現グレードは後述の細部表現からAスペック、カラーは通常がアペックスブルーパールを模したブルー、初回がパフォーマンスレッドパールを模したレッドで、珍しく無彩色が用いられない構成となっている。
細部表現に移る。
フロントではアキュラの象徴、逆ペンタゴングリルが別パーツ、下部開口部分は塗装で、どちらもメッシュ部分まで表現されている。
ヘッドライトは黒の下地にシグネチャーとサイドマーカーがタンポで表現されている。
フロントフェンダーにはAスペック専用ロゴがタンポで表現されている。
ブラック塗装のホイールと相まって、スポーティーイメージを高めている。
リアにもAスペック専用ロゴがタンポ表現され、テールランプはレッド単色塗装となっている。
初回特別仕様ではテールランプがブラック塗装に変更。精悍な印象を高めている。
両者共にスポイラーはボディ一体での表現となっている。
そしてルーフ部にはサンルーフがタンポ表現されている。開閉機構こそないが、雰囲気的にはバッチリだろう。
海外専売の日本メーカー車という、少々特殊な形でトミカに再登場したインテグラ。
現行のトミカには、実質的兄弟車のシビックタイプRもラインアップされているため、スタイルの違いやエンブレムの違いを通して、海外に向けて作られた日本車もあるという、世界の車についての知見を増やすのにもってこいな1台とも言えるだろう。