ミニカーカタログ#17 マイスト ホンダ アコード


f:id:SERIE:20240208002018j:image

白ご飯のようなシンプルさ

2000年代の100円ショップのミニカーコーナーでは、マイストとウェリーが常に並んでいた。

両者ともに実車再現、ダイキャスト製という最低限の重厚感を確保していたが、チープものギリギリのシンプルさとなっていたのもちらほら。

そんな在りし日の100均ミニカーでコアな人気を誇っている1台が、今回紹介するアコードである。


f:id:SERIE:20240208194724j:image

銀一色のボディはシンプルそのもの。小径タイヤやボディ同色Bピラーによってチープさが際立つ。

さらにアメリカのミニカーメーカーにもかかわらず、左ハンドル米国仕様ではなく右ハンドルの日本仕様での再現というのが大きなポイントだ。


f:id:SERIE:20240208195139j:image

灯火類が無塗装故に、一種のデザインスタディのような滑らかさを持つサイドスタイル。さらに小径タイヤ装着によって、より伸びやかな印象を与えている。


f:id:SERIE:20240208195422j:image

リアスタイルは少し賑やか気味だが、それでも灯火類が一切塗装されていない故のシンプルさが効いている。

 


f:id:SERIE:20240208195633j:image

細部表現に移る。

フロントは灯火類塗装こそ無いものの、グリルの深みやホンダエンブレムが鎮座する枠、フロントバンパー内部形状もしっかり再現されている。


f:id:SERIE:20240208195754j:image

ホイールは異形組み合わせ型10本スポーク。同年代のマイストでは様々な車種に採用されたスタンダードタイプだ。


f:id:SERIE:20240208200025j:image

リアではホンダエンブレムとアコード車名ロゴのタンポ表現があるのみで、リアランプの塗装表現はフロント同様無し。

バンパー下にはマフラーがシャシ一体で、それに伴ってバンパーもマフラーが収まる空間がしっかり確保されている。


f:id:SERIE:20240208200434j:image

先月にツーリングカー仕様のアコードを紹介した後に、かつてから有るこのシンプルなアコードを見ると、最初はやはり物足りなさが目立ってしまうが、詳しく見ていくうちに、車体としてのポテンシャルを大いに秘めたキャストであることが感じられた。

白ご飯がそのままでも美味しく頂けるように、マイストのアコードも細部表現だけでは語れないリアルさと言うおいしさがある。

まさにコアな人気も納得できる1台である。

良いと思えるスタイルを


f:id:SERIE:20240203000831j:image

ブログ管理人のSERIEです。

元日の地震で、ただ飾って新商品が出たら置き換えての繰り返しでは、もしもの時にあまりにも打撃を受けすぎるということを思い知らされて以来、飾りたい気持ちはもちろんあるけれど、何かあった時傷が付かないか心配という気持ちもあり、ずっとそれで揺れ動いていました。

ですが1月末、やっと今の時点で自分が「良い」と思える展示スタイルを実行できました。


f:id:SERIE:20240203001305j:image

それがこの展示スペースです。

これまでは4列6段を向かい合わせで置いていましたが、今回は一旦全て解体し、8列3段で組み直し、かつての構造同様に向かい合わせるレイアウトにしました。


f:id:SERIE:20240203001541j:image

展示テーマは左右で分け、右手には日本のレジェンドカー、

f:id:SERIE:20240203001331j:image

左手にはレーシングシーンと欧州のレジェンドカーでそれぞれ分けています。


f:id:SERIE:20240203001757j:image

そして今回は全車にテープでの固定(青丸部分)を実施し、実際に揺らしてテストも行いました。

もちろん地震の揺れと人間で起こせる揺れとではギャップがあることは分かっていますが、景観的視点も考えた結果、この方法を採りました。


f:id:SERIE:20240203002244j:image

真ん中は丁度2台分の焦点が当たる照明配置。手前と奥で異なる照明で別々にON/OFF出来るため、クローズアップの際に邪魔にならないようになっています。

f:id:SERIE:20240203002659j:image

(撮影例)


f:id:SERIE:20240203002741j:image
f:id:SERIE:20240203002747j:image

そしてバリエーションで並べる時は、間隔を持って中心部に並べられるので、ほぼ同じところに並べてピントが行方不明…ということも防げるようにしました。


f:id:SERIE:20240203003259j:image

やっと見つけられたような気がする、今現在での飾り方の正解。

これから新しい展示スペースを作る際は、地震の揺れが襲ってきた場合のことも考慮しつつ、自分が良いと思える飾り方を突き詰めていこうと思います。

もちろんこのスペースも、一度作ったからには、作りっぱなしにはせず、時々ミニカーカタログやミニカーニューモデル紹介などで使っていきます。
2月も是非、当ブログをよろしくお願い致します。

 

ミニカージャンクション#2 トミカプレミアムの、1999年1月生まれなクルマたち


f:id:SERIE:20240129224104j:image

モータースポーツやエンターテイメントで絶大な人気を獲得した日本のスポーツカーを数多くハイクオリティ化し、ほとんどの新品が1,000円以下のお手頃な価格で入手できるブランドがトミカプレミアム。

近年ではミニカー化車種の高年式化が進み、その結果、偶然にも同じ年、同じ月に発売されたクルマが複数ラインアップされるという偶然が生まれた。

そこで今回のミニカージャンクションは、

トミカプレミアム」と「1999年1月」をジャンクションさせ、それぞれの車種の魅力や、今後の筆者的予想を記していく。

なおここでは、2000年代に追加された仕様でも初期型デビュー年として、ナンバリング物は単独車種扱いで1999年生まれのクルマとしてカウントする。

トミカプレミアムの1999年登場車

2014年から現在までトミカプレミアムで登場した1999年生まれのクルマは、発売順に

・日産 スカイラインGT-R V-SpecII Nür

ホンダ S2000 TypeS

三菱 ランサーエボリューションVI GSR

日産 シルビア (S15)

の4車種となっている。


f:id:SERIE:20240130174039j:image

残念なことに、S2000は2018年廃盤、レギュラーラインアップから外れてしまったが、その他3車種は新品で買える状況となっている。

タイトルで触れた通り、S2000を除く3車種は1999年の1月に誕生したクルマで揃っている(S2000の登場は1999年4月)。

トミカプレミアム化された、名車揃いなこの期間のクルマたちの魅力を、次の項目で1台ずつ簡単にではあるが紹介していく。

同じ生まれ月、光る個々の魅力

この項目では、2024年1月現在新品で買える、99年1月生まれな3車種の魅力を紹介する。


f:id:SERIE:20240129232621j:image
f:id:SERIE:20240129232627j:image
まずは、BNR34スカイラインGT-R。99年1月上旬発表されたクルマだが、モデルになったのは02年1月に1,000台限定発売されたNürシリーズ。


f:id:SERIE:20240129232811j:image
f:id:SERIE:20240129232817j:image
f:id:SERIE:20240129232823j:image
V-specII特有のNACAダクトや01年から使われた日産CIなど、後期モデルと一目で分かる作り分け。さらに今では珍しいホイールの空洞部分のブラック塗装も、登場時から継続している。
f:id:SERIE:20240129233350j:image

2016年から約8年間ラインアップされていることもあって、懸賞もの、タカラトミーモール限定などバリエーションも多種多様。

メインで紹介しているホワイト個体はtomicaトランスポーターの付属もの。通常品はベイサイドブルーを模したメタリックブルーである。なお、トランスポーターは2,640円(定価)、通常品は935円(定価)と約3倍ほど価格差があるため、プライスタグの確認を忘れずに。


f:id:SERIE:20240129233644j:image

f:id:SERIE:20240129233658j:image

続いては、ランサーエボリューションVI GSR

99年1月下旬発表の初期型をそのまま再現している。


f:id:SERIE:20240129233837j:image

f:id:SERIE:20240129233847j:image

f:id:SERIE:20240129233900j:image

近年のトミカプレミアムの特徴である、フロントとリアのナンバープレート再現はもちろん、スポイラーや灯火類の表現もより一層パワーアップし、まさに量産バージョンのトミカリミテッドヴィンテージといった雰囲気。

ホイールも多スポークをものともしない細かな造形。お好みでスミ入れし、ディテールアップを図るのも良いだろう。

エボVIのバリエーションはこの他、発売記念仕様とtomicaトランスポーターの付属の2バリエーションが存在。後者はGT-Rと同様の2,640円(定価)と少々値が張るが、新品で購入可能だ。


f:id:SERIE:20240129235050j:image

f:id:SERIE:20240129235123j:image

最後は今月20日に発売されたばかりのニューモデル、S15型シルビア

99年1月下旬発表当初のSpec-R AEROをそのまま表現している。


f:id:SERIE:20240129235309j:image
f:id:SERIE:20240129235323j:image
f:id:SERIE:20240129235339j:image

既にプレミアム登場前に通常トミカのギフトセットで登場済みだったが、前後灯火類の別パーツ化やリアスポイラーのハイマウントストップランプ表現で確実にギフトセット時代よりリアリティを増した、コンパクトかつ精巧な作りとなっている。

なお発売前からタカラトミーモール限定のホワイトカラーのバリエーション追加が告知されている。価格は通常935円(定価)に対して1,100円と少し高めだが、魅力的なのには間違いない。出たばかりのモデルであるため、今後のバリエーション展開にも期待したい。


f:id:SERIE:20240130000012j:image

f:id:SERIE:20240130000033j:image

今回紹介したクルマの内、スカイラインGT-Rとシルビアには左右ドア開閉ギミックが装備され、遊びの幅も広げるような作りとなっている。

近年では当ギミックも縮小傾向にあるため、これもひとつの魅力といっても過言ではないはずだ。

筆者的 今後の予想f:id:SERIE:20240130000435j:image

今回は現行トミカプレミアムのラインアップにおいて、偶然そろった「1999年1月生まれのクルマ」を特集してきた。ここから考える筆者的今後の予想は、

2007年」

スペシャルティ全盛期の80年代から90年代前半」

この二つのカテゴリーで、今回のように同い年のクルマとして並べられるようなものが増えていくのではないだろうか。

というものである。

2007年生まれは既にCZ4Aランサーエボリューション、FD2型シビックタイプRの2車種が現行で揃えられ、まだ出ていない2007年生まれスポーツカーも、GT-RGRBインプレッサWRX STIなど多数あるため、80~90年代前半は、現状シティとセリカXXの1981年でのコンビしか出来ていないが、2代目MR2やノーマル180SXなどプレミアム化されていない有名モデルは多く、昭和62年から平成元年間で現行同い年ラインアップがありうると考えたため、このような予想とした。

改めてではあるが、この予想は個人の勝手なものかつ登場年被りという要素だけで考えたものであり、今後の新製品の傾向を保証するものでないことをご理解いただきたい。

最後に

f:id:SERIE:20240130003242j:image

約100日ぶりの更新となった特集企画、ミニカージャンクション。

登場年は被ることはよくあっても、登場月まで被るものはそう無い。これも車種自体の根強い人気や、開発側の秀逸な車種選択が重なりあった結果なのだなと、この特集を記しながら筆者的にも新たな気付きを得られたラインアップであった。

今後も新登場や廃盤に一喜一憂しつつ、トミカプレミアムの製品に注目していきたい。

 

 

 

 

 

 

 

ミニカーニューモデル紹介#14 マジョレット ランボルギーニ カウンタック LPI800-4


f:id:SERIE:20240127001508j:image

大きく抱ける憧れ

70年代に巻き起こったスーパーカーブームで、常に第一級の人気を誇ったクルマ、ランボルギーニ カウンタック。90年に生産が中止された後は、後継のディアブロに託し、その後同クラスにムルシエラゴ、アヴェンタドールが続いた。

そして2021年、コンセプト発表から50周年を記念し、112台限定でカウンタックが復活した。

ミニカーでも各社が早い段階でリリースするなか、マジョレットも例に漏れず新型のミニカーをリリースした。


f:id:SERIE:20240127002128j:image

平たいボディはそのままに、現代風リファインが施された新型を抜かりなく表現。

カラーはインパクトホワイトを模したと思われるソリッドホワイトで、全体のシンプルさやブラック塗装部分を際立たせる選択となっている。


f:id:SERIE:20240127002415j:image

サイドに回り込めば、初代から継承したサイドダクト意匠が飛び込み、リファインが施されても一目でカウンタックと分かるスタイルとなっている。


f:id:SERIE:20240127002647j:image

対するリアは現代ランボルギーニならではのディフューザーやストップランプ意匠でまとめられている。

実車のベース車両が同じく限定モデルのシアンであることも、この先進的なデザインになっている要因と考えられるだろう。


f:id:SERIE:20240127003007j:image

細部表現に移る。

フロントのキリッとした顔つきを演出するヘッドランプはクリアパーツで、スポイラーはシャシ一体での表現となっている。


f:id:SERIE:20240127003136j:image

ホイールは細型5本スポークタイプを採用。実車同様、前後異径となっている。


f:id:SERIE:20240127003255j:image

サイドダクトは、ドア側ブラック塗装、エンジン側別パーツ。この作り分けによって、複雑な造形のドアと深みのあるサイドダクトの均衡が取れたクリーンなデザインを実現している。


f:id:SERIE:20240127003744j:image

リアは、本来黒であるはずのガーニッシュ部分がボディ同色に。やはりサイドの凝りのツケがここに回ってきてしまったのだろうか。

しかしその他は、ディフューザーとマフラーがシャシ一体、ストップランプとロゴはタンポでそれぞれ表現され、できる限りの細部表現が施されている。


f:id:SERIE:20240127004022j:image

さらにルーフトップからボンネットへ延びる、特徴的なウィンドウ形状も再現。ボンネットのウィンドウ部分からはエンジンもしっかり見える。


f:id:SERIE:20240127004151j:image

そしてこのクルマ最大のアイデンティティシザードア開閉ギミックも搭載。日本で販売されている同クラスのトミカホットウィール版にギミックで大きくアドバンテージを取っている。


f:id:SERIE:20240127004554j:image

日本においてはプライムモデルで初代がリリースされた後、通常シリーズにおいて導入を果たした新カウンタック

年代やデザイントレンドなど、あらゆるものを越えて、スーパーカーの持つカッコ良さを十二分に掌で感じられ、憧れを膨らますことができる1台に間違いないだろう。

向こう1ヶ月の掲載予定


f:id:SERIE:20240124230308j:image

ブログ管理人のSERIEです。怒涛の1月ミニカー新車ラッシュも落ち着き、早くも2月新製品に注目が向き始めていますね。

私は恐らく、1月に張り切りすぎた故に2月の購入数はかなり抑え気味になるかな……と思っています。

ただ、気になる新製品は全くないわけではないので、そこはしっかり狙いを定めて行こうと思います。

前置きが長くなりましたが、ここから表題にある、向こう1ヶ月の掲載予定をお伝えしようと思います。

2月末までの掲載予定は、

・1/26 マジョレット ランボルギーニ カウンタック LPI800-4

・1/30or31 ミニカージャンクション#2 トミカプレミアムの99年1月生まれなクルマたち

2/18 トミカ 日産 フェアレディZ NISMO

1月下旬から2月末にかけて ミニカーカタログ 5車種程度

となっています。


f:id:SERIE:20240124231506j:image

今回の予定にも記した通り、ミニカージャンクションの開設当初以来、約3ヵ月ぶりの新編を月末に掲載します。

トミカプレミアム×1999年1月」をジャンクションさせて、テーマに合った3車種それぞれの魅力について迫っていきます。是非お楽しみに。


f:id:SERIE:20240124231857j:image

その他にも、ミニカーニューモデル紹介やこれまで登場したミニカーを紹介するミニカーカタログも増やしていきますので、こちらも是非お楽しみに。


f:id:SERIE:20240124231955j:image

2月も是非、SERIEミニカージャンクションをよろしくお願いします。

ミニカーニューモデル紹介#13 ホットウィール '96 ホンダ アコード


f:id:SERIE:20240121022004j:image

熱い時代に敬意を表して

BTCCやSTWに代表される、90年代のトップクラスモータースポーツの1種が、スーパーツーリングと呼ばれるツーリングカーを用いて行われたレース。

日本も例外ではなく、94年から98年にかけて、JTCCと呼ばれるクラス2規定のツーリングカーレースを展開していた。

そんなJTCCにおいて、96年から97年にかけて猛威を振るった1台が、アメリカ生まれのミニカーブランド、ホットウィールより新登場した。


f:id:SERIE:20240121203919j:image

それこそが、ホンダ アコードである。

モデルとなったのは投入初年度の96年式、通称1Xと呼ばれる仕様。オーバーフェンダーが許されていない年のモデルながら、その迫力は充分に感じ取れる。

カラーはオリジナルと思われる白/青/赤のトリコロールカラー。当時のホンダCIや車名ロゴ表現などから、グランツーリスモ2にあるチューニングメニュー、レーシングモディファイのエッセンスも感じられる。


f:id:SERIE:20240121205213j:image

市販車から大きくフォルムを変えず、攻撃的なスタイルにしているのがクラス2ツーリングの醍醐味。

大径ホイールにこのグラフィック。JTCCカラーでなくともここまで違和感のない仕上がりは、さすがカスタムを得意とするミニカーメーカーだ。


f:id:SERIE:20240121210411j:image

センター1本出しマフラーとリアスポイラー。フロントよりも攻撃的かもしれないリアビューには、車名ロゴが大きく表現され、レーシングカー特有の自己主張も欠かしていない。


f:id:SERIE:20240121211544j:image

細部表現に移る。

フロントはヘッドライト、ウィンカーレンズ共に内側の彫り込みまでタンポで表現されている。ツーリングカー仕様特有のスポイラーはボディ一体型、サイドのダクトも立体的に表現されている。


f:id:SERIE:20240121213551j:image

ホイールはブロンズ塗装の、大径5本スポーク。オーバーフェンダー解禁前のシンプルさ残るサイドビューをホイールで補填し、フロントの迫力を保っている。



f:id:SERIE:20240121213753j:image

リアではスポイラーが別パーツ、テールレンズはフロント同様タンポにより表現。CIと車名ロゴもタンポでの表現。マフラーは塗装されてシャシ一体での表現となっている。


f:id:SERIE:20240121214911j:image

車内をよく見ると、ロールケージが組み込まれている。ここには、決してガワだけではなく、内部までしっかり作り込むというこだわりを感じられる。


f:id:SERIE:20240121214109j:image

熱い戦いが繰り広げられた90年代の雰囲気そのままにミニカー化された、ホットウィールのアコード。

価格が2,000円を越えるのが当たり前な高価格帯3インチミニカーとまた違う、レーシーな雰囲気。それでいてチープさを感じさせない重厚感。

ツーリングカーの良さとホットウィールプレミアムシリーズの良さを最大限ミックスされた1台といえるだろう。

ミニカーニューモデル紹介#12 トミカ アキュラ インテグラ


f:id:SERIE:20240121021817j:image

世界は広い

トミカにおけるインテグラは、39年前登場のクイントインテグラから歴史がスタート。93年に廃盤後は沈黙が続いたが、サブシリーズのプレミアムからは3代目のタイプRが、トミカリミテッドヴィンテージNEOでは2代目がそれぞれモデル化。

そして今年、メインシリーズとして約30年ぶりに登場したインテグラは、一味違うスタイルでのモデル化となった。


f:id:SERIE:20240121183509j:image

その一味違うスタイルとは、「日本未導入の日本メーカー車」。これまでも、フォードフォーカスRS500やスパイカーC8ラヴィオレットSWBなど、日本未導入の外国メーカー車はモデル化されてきたが、日本メーカーの北米展開ブランドで未導入車のトミカ化というのは、おそらく特注物を除くとインテグラが初である。


f:id:SERIE:20240121184348j:image

そもそもアキュラとは、1986年に展開スタートした、ホンダ北米部門の高級ブランド。

このインテグラのように高級路線ながらスポーティーさも主張するのが現在のブランドスタイルとなっている。


f:id:SERIE:20240121184819j:image

話をスタイルに戻す。

兄弟車のシビックとはまた違う伸びやかな5ドアスタイルに、逆スラントノーズでアグレッシブな印象となっている。


f:id:SERIE:20240121185038j:image

アキュラではRSXとして販売された、4代目インテグラを意識したようなリア周り。

ハッチゲートの取っ手部分が再現されていないためか、テールランプから下がシンプルすぎるような印象だ。


f:id:SERIE:20240121185352j:image

このインテグラには初回特別仕様が設定されている。

どちらも再現グレードは後述の細部表現からAスペック、カラーは通常がアペックスブルーパールを模したブルー、初回がパフォーマンスレッドパールを模したレッドで、珍しく無彩色が用いられない構成となっている。


f:id:SERIE:20240121200009j:image

細部表現に移る。

フロントではアキュラの象徴、逆ペンタゴングリルが別パーツ、下部開口部分は塗装で、どちらもメッシュ部分まで表現されている。

ヘッドライトは黒の下地にシグネチャーとサイドマーカーがタンポで表現されている。


f:id:SERIE:20240121200726j:image

フロントフェンダーにはAスペック専用ロゴがタンポで表現されている。

ブラック塗装のホイールと相まって、スポーティーイメージを高めている。


f:id:SERIE:20240121202343j:image


リアにもAスペック専用ロゴがタンポ表現され、テールランプはレッド単色塗装となっている。

f:id:SERIE:20240121201205j:image

初回特別仕様ではテールランプがブラック塗装に変更。精悍な印象を高めている。

両者共にスポイラーはボディ一体での表現となっている。


f:id:SERIE:20240121201437j:image

そしてルーフ部にはサンルーフがタンポ表現されている。開閉機構こそないが、雰囲気的にはバッチリだろう。


f:id:SERIE:20240121201600j:image

海外専売の日本メーカー車という、少々特殊な形でトミカに再登場したインテグラ

現行のトミカには、実質的兄弟車のシビックタイプRもラインアップされているため、スタイルの違いやエンブレムの違いを通して、海外に向けて作られた日本車もあるという、世界の車についての知見を増やすのにもってこいな1台とも言えるだろう。