大きく抱ける憧れ
70年代に巻き起こったスーパーカーブームで、常に第一級の人気を誇ったクルマ、ランボルギーニ カウンタック。90年に生産が中止された後は、後継のディアブロに託し、その後同クラスにムルシエラゴ、アヴェンタドールが続いた。
そして2021年、コンセプト発表から50周年を記念し、112台限定でカウンタックが復活した。
ミニカーでも各社が早い段階でリリースするなか、マジョレットも例に漏れず新型のミニカーをリリースした。
平たいボディはそのままに、現代風リファインが施された新型を抜かりなく表現。
カラーはインパクトホワイトを模したと思われるソリッドホワイトで、全体のシンプルさやブラック塗装部分を際立たせる選択となっている。
サイドに回り込めば、初代から継承したサイドダクト意匠が飛び込み、リファインが施されても一目でカウンタックと分かるスタイルとなっている。
対するリアは現代ランボルギーニならではのディフューザーやストップランプ意匠でまとめられている。
実車のベース車両が同じく限定モデルのシアンであることも、この先進的なデザインになっている要因と考えられるだろう。
細部表現に移る。
フロントのキリッとした顔つきを演出するヘッドランプはクリアパーツで、スポイラーはシャシ一体での表現となっている。
ホイールは細型5本スポークタイプを採用。実車同様、前後異径となっている。
サイドダクトは、ドア側ブラック塗装、エンジン側別パーツ。この作り分けによって、複雑な造形のドアと深みのあるサイドダクトの均衡が取れたクリーンなデザインを実現している。
リアは、本来黒であるはずのガーニッシュ部分がボディ同色に。やはりサイドの凝りのツケがここに回ってきてしまったのだろうか。
しかしその他は、ディフューザーとマフラーがシャシ一体、ストップランプとロゴはタンポでそれぞれ表現され、できる限りの細部表現が施されている。
さらにルーフトップからボンネットへ延びる、特徴的なウィンドウ形状も再現。ボンネットのウィンドウ部分からはエンジンもしっかり見える。
そしてこのクルマ最大のアイデンティティ、シザードア開閉ギミックも搭載。日本で販売されている同クラスのトミカやホットウィール版にギミックで大きくアドバンテージを取っている。
日本においてはプライムモデルで初代がリリースされた後、通常シリーズにおいて導入を果たした新カウンタック。
年代やデザイントレンドなど、あらゆるものを越えて、スーパーカーの持つカッコ良さを十二分に掌で感じられ、憧れを膨らますことができる1台に間違いないだろう。