過度に主張しないスポーティー
2014年から2016年にかけてトミカにラインアップされたV37スカイライン。通常であれば1回きりでミニカーラインアップを全うするモデルがほとんどだが、このモデルは実車のバッジ変更やホットグレード追加をきっかけに、2020年に金型を変えて再びラインアップへ舞い戻ったという珍しい歴史を持っている。
3インチミニカーの基準、1/64スケールのボディを手に入れ、伸びやかですっきりとした雰囲気。さらにワイドタイヤ、クリアパーツのヘッドランプを装備してスタイリッシュさを高めている。
ボディカラーはカーマインレッドを模したメタリックレッド。
再現グレードは後述のロゴ表現から、3.0Lツインターボを搭載した400Rである。2016年にシビックタイプRから始まったスポーティー路線のトミカNo.76の流れをくみ、高性能モデルがモデル化された形だ。
初回仕様も同時登場。こちらはブリリアントホワイトを模したメタリックホワイト、変更点はカラーのみと最小限の変更となっている。
細部表現に迫る。フロント周りは19年マイナーチェンジ後のVモーションが取り入れられたフェイスを再現。グリルメッシュはもちろんのこと、エンブレム付近の透明カバーやVモーション付近のシルバー/グレー塗り分けなど今の時代のトミカらしい、リアルさを追求した顔つきとなっている。
リア部分は車名ロゴやディフューザー造形、バックドア部塗り分けなどが施され、前後共に抜かりないクオリティである。
クオリティ面で大いに進化を遂げたスカイラインだったが、2022年7月をもってWRX S4と交代する形で廃盤となった。
トミカにおけるスポーツセダンの現況は厳しく、スカイラインだけでなくNo.115のWRX S4 STI Sport #も今年5月廃盤と縮小の一途をたどっている。
その状況を踏まえると仕方ないとは思いつつも、やはり廃盤が悔やまれる1台………と思われたが、なんと今年12月にトミカタウン 日産ディーラーの付属トミカとしてグレーカラーの当車が選ばれ、トミカタウンという形ではあるものの、3度目となる通常ラインアップへと昇格。ここまで来ると、もはや永久という文字すらよぎってきそうな1台である。