無くてはならないもの
トミカの初期ラインアップから存在し、パトカーやタクシーなどのバリエーションでも親しまれるクルマ、それこそがトヨタ クラウンである。50系モデルライフ中からトミカがスタートし、途中140系*と150系はモデル化されなかったものの、170系以降は連続で商品化。そんな中で2020年、トミカに登場したのが220系クラウンである。
スケールは1/66と、それだけを聞いたら小柄なのかという印象が思い浮かぶが、実際はそうではなく、クーペライクな流線型かつ伸びやかなスタイルが過度なデフォルメ無く表現されている。
初回設定はなしで、ボディカラーは実車のメインカラーと同じホワイト。
再現グレードは箱イラストや後述の細部表現からRS-B以外のRS系のガソリン車だが、そのうちどのグレードが表現されたかまでは不明である。
細部表現に迫ってみる。
フロント部はRS専用グリルパターンやロアグリルが表現。見過ごしがちだが、ナンバーステーもしっかり表現されている。
そこまで徹底された作りなのだが、RSロゴが省かれたのは少し残念である。
リアはロゴ表現はもちろん、リアガーニッシュやリアランプも塗装再現。リヤバンパーもしっかりマフラー部やバンパー下部のメッシュが表現され、RS専用を主張。フロントは省かれたRSロゴも、リアではタンポにて表現されている。
働くクルマではない、ごく一般的なセダンというパッケージングは現代のトミカにおいて稀な例であったが、今年6月に廃盤。ピンク塗装が個性的な2014年発売の210系クラウンアスリートや2012年発売の200系クラウンパトカーがラインアップに残ったことを考えると、この決定には視覚的なインパクトや本来のターゲット層の興味などが反映された結果なのではないかと思う1台である。