「充実」の一言に尽きる
町の量販店で買えるダイキャストミニカーは日々進歩し、リアリティに磨きがかかっているが、その分ギミック減少や価格上昇も伴っており、ホイールやその他パーツにこだわるとなれば800~1,000円台超えになっているのが現状。
そんな中で、今日本で拡大しているミニカーカテゴリーが、プラスチック製でも細部まで作り込まれているのが売りのカプセルトイ。ホイール表現までありながら、同じ表現ありのダイキャストミニカー比で約1/2ほどの価格。なおかつこれまで3インチサイズで登場しなかった個性的な車種も多く登場し続けている。
ジムニーのFMC前後から広がりを見せているこのカテゴリーに先日加わったのが、今回ご紹介するミラジーノである。
再現されたのは後述の細部表現から、2002年8月以降の後期モデル。そして標準タイプとミニライトスペシャルを模した仕様の2タイプ構成となっている。
ボディカラーは個性豊かな全6色。
標準仕様(上半分)は右から、
・ラベンダーメタリックオパール
・グレーメタリック
・パールホワイトI
の比較的落ち着きのあるカラーを設定。
対するミニライト風仕様(下半分)は右から、
・カーディナルレッドマイカメタリック
・マジョリカブルーマイカメタリック
と、無彩色一切なしの個性を更に主張するカラーを設定していて、それぞれのグレードでキャラクターがはっきりとしている。
フロントの強調でフェンダーが実車に比べて平らになっているような気がするものの、全体的に破綻することなくまとまったサイドスタイル。
ベース車の雰囲気残るリアスタイルだが、フロント同様のオーバーライダー装着で、クラシカルな装いを後端まで維持している。
ここからは細部表現。
フロントの共通装備はユーザー取り付けのフロントオーバーライダー、クリアパーツの灯火類、ライトカバー表現。
フロントグリルはそれぞれで違い、ミニライト風はグレード専用装備のイエローフォグ付き、標準車はフォグレスタイプとなっている。
ホイールも2タイプ。
ミニライト風は専用装備の8本スポークを、標準は12個の肉抜き穴を配置したホイールカバーを表現している。
リアは全タイプ共通。
テールランプとリアオーバーライダーはユーザー取り付けの別パーツによって精巧な造りを実現。
更に後期型の特徴、バックドアガーニッシュ部のダイハツエンブレムや鍵穴など細かい所まで抜かりなく表現されている。
内装は再びグレードで差別化されている分野。
ミニライト風はブラックで外見のスタイリッシュさを損なわないカラー選択。一方標準はベージュ内装を採用し、無彩色多めの標準グレードの外装に華を添えるカラー選択となっている。
2タイプ・外装全6色・内装全2色。
カプセルトイとしても、他のミニカーを含めて見ても驚異的なバリエーションの多さで登場したトイズキャビンのミラジーノ。
400円という、カプセルトイでは高めの価格設定ではあるものの、それに見合うクオリティ、ついつい集めたくなってしまうというカプセルトイの特性をしっかり捉えたバリエーション展開、その全てに「充実」の一言が似合う1台だろう。