ちょっと威張った子犬
アメリカ車はもちろん、ヨーロッパや日本のヒストリックカーも満遍なく商品化している近年のホットウィール。
もちろん日本生まれの軽自動車/小型車もここ5年ほどで、架空車含めて5~6車種ほどが新規金型でデビュー。
その中で2021年に登場した1台が、今回紹介するホンダ N600である。
アイボリーと言う可愛さを隠しきれないカラーリングに、チンスポイラーやオーバーフェンダーを装着してやんちゃな印象の外観となっている。
この他にもカラーバリエーションとして、グリーン、ホワイト、レッドが登場している。
サイドビューは、この車特有のコンパクトさが光る。
それもそのはず。全長が既に登場しているシティターボIIと変わらないのだ。
しかし実車ではシティがN600比で+30cm程の差があり、シティがかなりのデフォルメを施されていることが分かる。
それに対してN600は、シティとホイールベースが同じながら、余裕をもって窓枠の間隔が取られているため、いかに少ないデフォルメでこの小ささを表現しているかが分かる。
リアは70年代のホンダハッチらしい縦長ランプとハッチの蝶番が配置され、エアロパーツなどの装飾はなし。
フロントとは正反対の、シンプルで親しみやすいデザインといえる。
細部表現に移る。
フロントグリル、ライトなどの表現はタンポで分けられ、中心のホンダエンブレムは、しっかり「600」の文字が見えるほど細かく表現。
そしてウィンカー部分も表現されていることにより、愛くるしい顔つきに磨きをかけている。
カスタム仕様の特徴とも言うべきチンスポイラー付きバンパーは、メッキ塗装でシャシ一体表現となっている。
ホイールは落ち着きのある、小径5本太スポーク。スポイラーやオーバーフェンダーに順応して細スポークを選択するのではなく、太スポークにすることによって、ゆるさとレトロさを両立した足廻りとなっている。
リアは灯火類、ホンダエンブレム、プレートがタンポ表現で、バンパーとマフラーはフロント同様、メッキ塗装でシャシ一体表現となっている。
一段とコンパクトな可愛らしいボディに、少しだけスポーティーな装飾。さながら活発な子犬のような雰囲気を持つホットウィールのN600は、1つでもたくさんでも楽しい、トゥーンドとはまた違う魅力を持った1台といえる。